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9.  成長産業に位置する優秀企業

   キャピタル・ゲインを期待できる産業界は、どんな分野だろうか。疲弊した産業、成熟産業、収益が外部要因に左右され過ぎる産業は避けるこ とを前回説明した。逆に成長率が高く、景気振動に余り影響を受けない産業 に注目しよう。そんな条件を備えた主要産業としては、製薬業(バイオテク ノロジー)、コンピュータ、電気通信、そしてサービス産業が挙げられる。 これら産業界では研究開発投資が業績を左右するし、独自の企業努力が革新 的な商品を生み、また利益を拡大できる条件が備わっている。 企業努力と株価変動の間の相関関係がより正当で純粋であり、投資家として の不安要因が少ないタイプの産業である。同時にこれらの成長産業は現在アメリカが最も国際競争力を備えた優秀産業でもある。

各産業界の優秀企業の利益増加率(最新・四半期の業績、前年同期比)

製薬業:ファイザー                20%
コンピュータ:デル                58%
電機通信:AT & T                    4%
サービス産業(広告):オムニコム; 18%
小売り流通業:ウォルマート        21%

    いずれも優秀、有名な会社であるが、業種が異なり産業界の成長率が異なるために、その業績は相互間で大きく違うことをお判り頂けるだろう。当然のことながら、投資家としては成長率が特に高い産業界をまず選別し、その業界に位置する優秀な会社を検索するべきだ。現在のアメリカの産業構造と今 後数年間の経済見通しを考えると、コンピュータ関連の産業が最も有望視さ れることは疑いもない。一言でコンピュータと言っても、その産業界は複雑 で、かなりの業種に細分化できる。 先ずは、スタンダード・アンド・プーア 社の分類を参考にしてみよう。

コンピュータ関連産業の分類
ハードウェア
ネットワーキング
ペリフェラル
ソフトウェアとサービス
コミュニケーション機器

この種の業界で特に利益増加率が目覚ましく高い銘柄を列挙しよう。

利益増加率が高い優秀ハイテク銘柄
(最新・四半期の業績、前年同期比)

ハードウェア分野:アップル社                    84%
ネットワーキング分野:3コム社                  41%
ペリフェラル分野:EMC 社                        50%
ソフトウェア分野:シトリックス・システムズ社  190%
コミュニケーション機器分野:クァルコム社      775%

    ソフトウェアとコミュニケーション機器の市場では、特に成長率が著しいことが読み取れる。では、それらの分野でさらに特に業績が優れていて、また 市場シェアでも中核的な立場を維持し、またアナリスト達の将来の業績予測 が高いのは、どのような銘柄なのか。そうした疑問を提示して、その条件を 満たすような銘柄が浮上したら、それが皆様読者の購入候補銘柄リストにな るはずです。

   今回は、ソフトウェアの分野に焦点をあてて、優秀銘柄を数件紹介しましょう。会社名、そのティッカーシンボル、そして各社の株価チャート・サイトのウェッブ・ページ・アドレスを記します。このウェッブ・アドレスをクリックすると直 接、インターネット上のチャート・サイト(ヤフー)に連結されます。

Mercury Interactive Corp. (MERQ):
http://finance.yahoo.com/q?s=merq&d=b

   高度に複雑なアプリケーション・ソフトの稼働性、機能性、互換性などをテ ストするためのソフトの開発会社。9月末までの9ヶ月間の前年同期比売上高は60%、利益は77%の成長を見せている。従業員600人強の中小規模だが、優秀な会社だ。

Check Point Software Tech (CHKP):
http://finance.yahoo.com/q?s=chkp&d=b

   全世界で活躍する巨大多国籍企業が中央で経営管理をコントロールすることを可能にするエンタープライズ・ソフトの開発会社。本社はイスラエルだ が、ナズダックに上場していて、アメリカで取引できる。近い将来日本からでもアクセスできるはずだ。6月末までの半年間の売上高は、前年同期比で42%アップ、利益は20%の増加を示している。

Legato Systems (LGTO):
http://finance.yahoo.com/q?s=lgto&d=b

    レガト・システムズ社はネットワーク用のデータ管理ソフトの開発会社。特に大量のデータを保管する能力に優れた第一線のソフトを開発している。9月末までの9ヶ月間の売上高は前年同期比で57%の増加、利益は26%の上昇だ。社員数660人という小粒の優秀企業がここにある。 Business Objects (BOBJ):
http://finance.yahoo.com/q?s=bobj&d=b

   ビジネス・オブジェクト社、これもエンタプライズ規模の大企業において経 営管理上の意思決定をサポートするソフトを開発する会社だ。クライアント・サーバーを用いた作業環境では特に強く、余り技術的に専門知識のない 者でも駆使できるユーザー・フレンドリーなソフトを提供している。9月末 までの9ヶ月間で売上高は前年同期比で45%増加、利益は2.5倍近い増え方だ。従業員は977人。1月の7日に株式が分裂(スプリット)する。

   他には、すでに過去の号で紹介したVRTS, SEBL なども依然として、ソフトウェア業界では優秀銘柄として推薦できます。

日本でのオンライン取引を可能にする證券会社名:

   日本国内銘柄の取引をオンラインで可能にする会社は頻発しているはずですが、まだまだ直接日本からアメリカ銘柄の売買を許すサイトは限られている 様子です。日進月歩、環境は迅速に進歩しつつありますから、読者の皆様各自で以下の ような会社に電話なりメイルで「アメリカ株式の売買取り引きをスタートするのは何時なのか」「何銘柄を扱っているのか」など、質問してあげてくだ さい。皆様読者が、潜在顧客としての圧力さえあれば、日本企業もその思い お尻と腰を上げることと思います。

日本のオンライン證券会社とそのウェッブサイト:

E*Trade              www.etrade.ne.jp/
DLJ ダイレクトSFG  www.dljdirect-sfg.co.jp/
マネックス證券       www.monex.co.jp/
野村證券               www.nomura.co.jp/
日興ビーンズ         www.nikkobeans.co.jp/
オリックス證券       www.orix.co.jp/
大和證券              www.daiwa.co.jp/


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