本文執筆者は、本当にアメリカ株式に投資して良い成績を上げているのだろか。「一夜にして金持ちになる方法」というタイプの書籍を出版して、そ の原稿料でメシを食っている輩と同じように、このコラムの執筆者も本当は 株で大失敗してお金がないので、仕方なく投資の入門講座などというメール
マガジンを発行して、その購読料収入でメシを食っているのではあるまい
か? そんな勘繰りをされないよう、ここで筆者自身が体験した大成功事例
を紹介しよう。執筆者が有資格者でなければ、読む方も安心できまい。古文
書を引っ張り出して、証拠に言及しながら解説する。
時は、今から4年ほど前、1995年のこと。貯金が $ 6,000 ほど貯ま った。銀行の定期貯金にそのお金を置いておいても、せいぜい年率5%程度 の金利がつくに過ぎない。面白くない。ニューヨークで新聞を読んでいると
○○社の株価が一晩で15%急騰したとか、年率で35%も伸びたといった
ニュースが氾濫していた。どうせ即座に必要な資金ではないので、隣近所の
チャールス・シュワッブ・ディスカウント證券の事務所を訪れ、自分個人の
證券取引口座を開いた。入金した現金はマネー・マーケット・ファンドに自
動的に入る。銀行のような元本保証は無いものの、利回りは少なくとも5%
前後はある。證券会社に口座を開いたからといって即座に株式を購入する必
要なない。余剰資金は何時でもマネー・マーケットに維持しておける。利回
りつきであるから、銀行預金と大して変わらない。
口座開設後、この$ 6,000 を用いてどんな会社に投資しようか、しばらくの間勉強することにした。投資の原則第一として、ダイバーシフィケーション(分散化)によるリスクの分散という概念がある。つまり、すべての金の
卵を一つのバスケットに入れてはいけない、という教訓である。そこで、こ
の $ 6,000 を2等分して、$ 3,000 づつ、2 銘柄に分散して買うことにし
た。その2銘柄の内の1社が、今日では有名なデル・コンピュータである。
当時のデル・コンピュータは急速に成長していたものの、創設者マイケ ル・デルは欠陥商品だとか販売ルートの選択ミス、マネジメント面で失敗を 繰り返し、史上初めての赤字を出す四半期を経験したばかりだった。新聞記
事には、そのマイケルが自分を補佐する人材としてベテラン経営者を大企業
から抜擢して雇い入れ、「再建に向かいそうだ」という予測が掲載されてい
た。それに目をつけて、デル・コンピュータ株を1995年6月頃 1株
26.875 の値で購入した。購入した株数は、120株だった。手元の資料に
よると、購入後約半年経った1996年の1月3日の時点で株価は27%強
上昇して、換金してはいないが見返りは$ 900 を実現していた。毎日、毎
週、毎月伸びていくこのデル株価の高騰を眺めながら楽しんでいた。当時は
発見した優秀銘柄を「買い足す」ということを思いつかず、1998年の初
頭までの2年半、売り買いすることなく持ち続けた。
この株は購入してから4回もスプリット(分裂)して初期持ち株数120 株は1998年初頭には480株に増えていた。また、保有株の価値は何と $ 45,900 、キャピタル・ゲインが $ 42,674 、つまり元本の $ 3,000 が2
年半で 1,300 % 以上もの増加を見た計算になる。
我が最優秀株デル・コンピュータの株価上昇曲線
(約5年間の推移、S はストックのスプリット(分裂)を意味する)
ウェッブサイトにてご参照ください。 http://quote.yahoo.com アメリカのヤフーのサイトでは、株式銘柄のティッカーシンボルをインプットして、その株式に関する株価曲線ですとか、 業績、会社の概要などを閲覧できます。Dell Computer のシンボルはDELL です。またデル社のホーム・ページに行きますと、インベスター・リレーションズという投資家向けのサイトが用意されていて、オンラインで会社の財務
諸表その他の情報を入手できます。そのアドレスは以下の通り。
http://www.dell.com/us/en/gen/corporate/investor/investor.htm
今回、デル・コンピュータを取り上げましたが、その理由は自分の成功事 例の説明材料として有効だったからで、今日この銘柄はお勧めしません。優
秀な会社ではありますが、機関投資家が売り時を常時ねらっていて、株価は
なかなか上昇しないからです。
本日現在では、以下のよう銘柄をお勧めします。上記ヤフーサイトで研究してみてください。いずれも、最近の数四半期間優れた業績をあげ、かつ比較的小粒で値上がりが期待される企業です。
本日の推薦銘柄
Sapient (SAPE): 電子商売ソフトウェアのコンサルタント会社
Veritas Software (VRTS): データ管理のソフト、ソリューション提供会
社
Citrix Systems (CTXS): アプリケーション・サーバー商品
Legato Systems (LGTO): エンタプライズ・ストアレージ・マネジメント
のソフト開発
TTI Team Telecom (TTIL): 通信ネットワークのマネジメント・ソフトの
開発会社
以上、いずれも今最先端を走るデータ管理、通信ネットワーク、電子ビジネス関連の急成長会社です。株価は高騰していますが、今アメリカで進行中 の技術革命はまだ数年は続きます。これらの企業のビジネス環境はますます
向上する勢いです。株価曲線を見ながら、さらに高騰する手前の横ばい状態
の時期を見計らって、購入することをお勧めします。
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