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5.  苦渋の中にユーモアを採る

「人生は難しい」。どんなにハンサムでも美人でも、あるいは天才であろうが有 能なビジネスマンであろうが、世界の大富豪であろうが、皆辛いことや悲しいこと、 失望や怒りに苦しむ時がある。こうして誰にでも訪れる苦渋の時間を我々は、どう過 ごすべきなのか。アレン・クラインによる「ユーモアの治癒能力」(Allen Klein, The Healing Power of Humor )という本から、ユーモア感覚の大切さを学んだ。

この本の著者の奥さんは、乳癌か何かの大病で死ぬのを待つ状態で病室に横たわる日 が続いていた。夫のクラインが看病に来ていた時、奥さんのエレンさんは「Playgirl 」という男性ヌード写真が一杯の女性用エロ雑誌を開きながらセンターフォールド (大写真)を切り取って「壁に貼って欲しい」と頼んだ。「病院だから、ちょっとま ずいんじゃないのか」と躊躇する夫に対して、「気にしないで大丈夫よ。あのプラン トから大きめの葉っぱを一枚ちぎって、性器の所が隠れるようにカバーすればいいじゃない」と。

さて最初の1、2日は良かったが3日目位から、この葉っぱが乾き始めて少しづつ縮ん でくる。隠していた一物が少しづつ姿を現すのを見て、二人は笑いこけた。ほんの数 秒間の「くつろぎ」だったかもしれないが、死んでいく妻を前にした短いミニ・バケーションだったと、クラインはこの本の冒頭でパーソナルなエピソードを想起している。

死んでいく愛妻の看病をしなければならないような極限状態でも、人はユーモア感覚 をもって“バランス”を回復できる。著者の奥さんエレンは常日頃から「人生は楽し むためにある」と言っていたそうだ。

欧米で有名な喜劇俳優とかコメディアンには、とても悲惨な人生体験を経てきた者が 多い。例えば、チャーリー・チャップリンはイギリスの貧民街で育ち、幼い時にお父 さんはアル中で死去、その後母親は気が狂ってしまったという。ユーモア感覚を磨き あげることによって、チャップリンは悲しい現実のチャレンジを克服してきた。

我々の平凡な人生にもたくさんの障害が訪れる。そんな時、ユーモア感覚を忘れない で軽く流して生きていきたい。


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