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41.  株式投資における損失保険

お久しぶりです。約3週間が経過してしまい、ご心配をおかけしました(心配などしていない人が大部分でしょうが)。別に消えて無くなったわけではなく、本業の方が忙しくて、結局あまり利益をあげられない株式投資がお留守になった次第です。前回10月半ばからの3週間、けっして楽な市場ではありませんでした。が、 一応ナズダックは底をついたことが確認された様子です。今週の値動きとボリューム をみての判断ですが、愛読するIBD紙も同じような判断をくだしています。つまり、 買い込みを始めても「大丈夫そうだ」ということです。今年の春以来、何回もこうし て上昇しそうになっては、暴落の怪我をさせられてきた我々投資家達の中には、「さ じを投げた」人もいるはずです。そうした脱落者がいなくなった時に、市況はボトム を形成するわけです。投資は心理戦争でもあります。そろそろ、その時期に来ている と見てまちがいなさそうですね。

中近東の政情不安とオイルショック、それに来週火曜日にせまった大統領選挙の結果 が不安要因ではあります。アメリカの投資家連中には保守的な共和党支持者が多くて、小生とはまったく意見が食い違うので面白くありません。もし民主党のゴア現副大統領が勝利を収めると(自分はそう願っています)、市場は一時下がることになるでしょう。アルバート・ゴアは、「大きい政府指向で巨大企業の敵。企業収益にはマイナスの影響をもたらす」、というのが大方の見方です。筆者はそうは思いません。逆に経験不足で詳細には興味を示さない、あばれん坊ジョージ・W ・ブッシュが大統領になると、元映画俳優だった大統領と同じように無責任減税政体が出現して、アメリカは再び1980年代の双児の赤字国に転落してしまう危険があります。もし、アメリカの投票権をお持ちの方がいらしたら、是非ゴアさんに投票してください。

横道にそれました。が、愛用するIBD紙も、またウォール・ストリート・ジャーナル 紙も一様にブッシュ支持なものですから、敢えてここで知性と常識を備えた読者の方々に、自分の見解をアピールさせていただきました。

さて、市場には警戒感残るものの、例年この11月から翌年1月までの3ヶ月間は、 市場が上昇する季節です。それに、景気の過熱化も抑制され、一方生産性は相変わら ず上昇を続けていますから、インフレの心配もないでしょう。基本的には、過去6ヶ 月よりは健全な次の3ヶ月が始まったという所です。

P/E 比率が低い銘柄の人気:

去年の秋から今年の春までのナズダックの高騰は、主にテクノロジー産業界の急成長 企業とインターネット関連株がもたらしたものでした。年間成長率が3桁以上、従っ てP/E比率も3桁と言う、極めて高価格の銘柄が成長株として注目されました。過去 1ヶ月間のダウ工業株の値動きを見ていますと、高いP/E 株を捨ててその比率が低い 銘柄、例えば電力会社だとか流通業だとか紙パルプ、鉄鋼、アルミニウムといった、 景気に左右されやすい(シィクリカルと呼ばれる)銘柄に人気が集まっているようで す。比較的安全で放っておいてもあまり心配のいらない銘柄、配当金目当ての株式投 資には適切なタイプです。小生には性格的に我慢できない種類の会社郡ですが。

次の成長株リーダーはどこから出現するか。恐らく金融株(証券会社や銀行)、バイ オを含む製薬会社、そしてやはりテクノロジー株だと思います。小生が現在保有して いる銘柄は、AMAT, AMCC, BOBJ, ITWO, JNPR, MERQ, NTAP, NT, SDLI です。さらに、注目しているのはソフトウェア分野のSEBL, VRTS, ADBE といった所です。バイオの値動きは健全であり、将来性も高いと思います。まだ、研究不足ですが、IVGN, GENZ, BMET などに関心があります。もし読者の方でこの方面に知恵をお持ちの方は アドバイスください。

もう1点、来週の値動きに関して注目すべきは、シスコ・システムズ社(CSC)が月 曜日の締めで今期の業績を発表します。これが期待感を破ると市場はかなりの上下振 動を経験することになるでしょう。火曜日が選挙ですから、来週前半は荒れる可能性 も高い。あるいは、誰も動かず平穏な市場になるという予測も成り立つでしょう。要 するにどっちつかず、予測と言うのはこんなものですね。

投資家のための損失保険とは?

へッジ・ファンドのへッジとは、「損失を防ぐ」といった意味が語源です。カレンシー・へッジなどという表現もありますね。これは為替変動から企業の収益を守る試みだと思います。例えば、ドル/円為替レートが円建ての取り引きに不利に働く場合に備えて、ドル為替を買い込んで置くといった財務対策をさします。株式市場では、プットとコールというオプション投資商品があり、また株価が下がることを予測して、株式を買い込まずに替りにトレーダーから借りて、値段が下落したらそれを返却する。その差額を利益としていただく、という手法(ショートする)もあります。それぞれ、皆ある意味で損失から我が身を守る戦術であります。

筆者はそのようなテクニックは利用していません正直申して面倒臭いからです。そ のような複雑な手法を学ぶ時間がないとも言えます。他人の資金を何十億ドルも抱え ているポートフォリオ・マネージャーなら別でしょうが。一般投資家にすすめられる 手法ではありません。

ここで、お勧めしたいのは、IBD紙の創設者ウィリアム・オニールがくり返し唱えて いる「ロスをカットする手法」です。これは小生が1年間以上も新聞紙面で教わりな がら、また本メイルマガジンでも読者に解説してきたにも拘らず、往々にして実行で きない手法です。ここで、再度この手法のメリットを読者と一緒に確認しましょう。

チャンスを見て有望株式を購入したとしましょう。買ったは好いが上がらずに、買い 値からじり下り。7〜8%値段が下がったら「即座に売り飛ばしなさい」という原則 であり、投資戦術です。つまり、それぞれの株式においてロスは最大でも8%にカッ トする。これが、何故損失に対する保険になるのかというと、多少の費用で大嵐を避 けられるからです。値段が回復するのを期待して下がっているものを長く保持し続け ると、結局 - 25%、−50%、−75%も下がり、大損害をもたらすことになる。 そんなダメージを避けるには、8%の掛け金を支払って、下落株では「間違いを認め て、さっさと退散する」ことを説いてくれています。

これは数学的に計算しても極めて的を得た議論です。例えば $ 80 で購入した株が8% 下がり、$ 73.60 になったとします。その時点で売却してロスを取れば、次に購入す る株式はほんの 8.7% 上昇すれば、元本をばん回できる計算です。これは、そう難し いことではありません。が、25%下落するまで持ち続けると元に戻るまでには33%の上昇を得なければならない。下がれば下がる程、元に戻るための必要上昇率が高くなります。50%のロスをばん回するには、その株はその値段から100%(つまり2倍)上昇しなければならないのです。

筆者は大きな損失を抱える苦い経験を、今年は何回も経験しました。だからこそ元本 は年始から計算すると50%近くも減ってしまっています(オロオロ、ホロホロ)。 おそらく読者の中にも沢山の赤字銘柄凍結組がおられるのではないかと想像します。 損失を出した銘柄を保持しながら、「自分は長期投資家なのだ!」と頑張り、いずれ は100%の値上がりを期待している人の声は好く耳にします。50%下がった株式 が、短期間で方向転換100%上昇する可能性はあまり高くありません。急騰する銘 柄は他にあるはずですから、ルーザーは早いところ見捨てて、新しいリーダーを探す べきですね。これは、自分への忠告でもあります。本当にロスをカットするというの は難しい技です。が、これをマスターしないかぎり大金持ちの夢は実現しないでしょ う。

皆さん、一緒に頑張りましょう。

現状のリスクは平均より多少低いでしょう。1(最低)から10(最高)までの指標 で言うと、3.5 ~ 4 レベルのリスク環境にあります。従って、警戒心は備えながら も今までよりは積極的に「買い」に回ることをお勧めします。多少のマージン取り引 きも銘柄を選べば利益を産んでくれるでしょう。

ご案内:

読者の方から「一体お前は投資の専門家なのか。他に仕事を持っているのか?」とい う御質問を受けています。小生は決して専門家ではありません。もし専門にしていた ら、お客さまからすでに首になっているでしょう。特に今年に入ってからの成績は好 くないので。本業は日米間の市場調査とビジネス・コンサルティングです。日本企業 の対米進出のお手伝い、そして米国企業の日本市場におけるビジネス拡大のお手伝い をしています。創業以来すでに20年になる零細会社を、ニューヨーク市の郊外で経 営しています。

詳しくは、我が社オダニ・リサ−チ社のウェッブサイト www.odani.com を訪問し て見て下さい。現在Apex New York 社の梅原一嘉さんの援助でこのサイトも改造中で す。将来はもっと楽しいものになります。乞うご期待!! 小生の写真入りで会社の 事業内容も紹介しています。本業の方面で、何かお仕事の可能性がある時にはよろし くお願いいたします。
我がメイルのアドレスは、akira@odani.com です。ご質問、ご感想、アドバイスなど お寄せください。できるだけ即座に回答を試みます。また我がウェッブサイト (www.odani.com )では、過去数ヶ月分の本誌バックナンバーをご覧になれます。

本文筆者の昨年度(12月末)の投資業績は、282 %でした。2000年1月1日から今日 (11月3日終値)までの成績は - 44.89 % です。(自己資本金額を基準にした比 率です)(来年度の所得税の推定額も四半期ごとに差し引いています。一度にキャピ タル・ゲインを払うのはしんどいので)。本無料メールマガジンの現在の購読者数は、1,601人です。(数ヶ月間ほぼ定着した数字で安心しています。今後ともよろしく)。

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