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35.  値崩れするものを買い足す間違い

雨の多い今夏のニューヨークから投資家の皆様へ、著中お見舞えをお届けします。先週の 金曜日(7月28日)には、ナズダックが180ポイント近く下落、これで市場平均は1月1日以来再 び - 10%というマイナスとなりました。筆者のポートフォリオは、年初めから計算すると何と - 41.4 % の暴落です。市場平均よりも4倍も悪い成績です。本メールマガジンを執筆する資格を失ったと、自暴自棄になりがちな沈んだ心境にいます。ですが、赤字を出している理由を説 明することにより、読者の方々が同じような間違いを繰り返すことを避けられるかもしれない と思い、敢えて筆を執ることにしました。

大失敗の理由:

先週初め頃、市場が下がり始めた頃、これが一時的な落ち込みで「買い時」(Buying Opportunity )だと判断したのが、大きな間違いの始まりでした。従来から欲しいなと思っていた優秀銘柄の株価が下がる度に買い足していきました。例えば、SEMI,CAMP, CY, FLEX,KEI, SEBL, TKLC,TECH, VRTS, XLNX など、チャートから見てこれ以上は下がらないと思う所でジャンプ、購入して行きました。

例えば、50ドルで1000株買い物したものが、翌日には47ドルに下がる。これはバーゲンだとばかりに、さらに1000株買い足す。平均購入費が50ドルから、48.5 ドルに下がりますから、得したような気がする。そんなことを数銘柄で繰り返して行ったのです。「安い」と思い ながら、そして得したと思いながら、買い足していった株は、週末までにはほとんど全てがさらに大きく下落。これは英語では、アベレージング・ダウンという、やってはいけない買い方 の典型です。要するに値下がりする株を買い足して、平均購入値段を下げる方法です。市場全体が上がっている時には、ファンダメンタルズが強ければ、多少下がった時に買い足しても良 いのでしょうが、現在のような不安定市場では、この種の買い方は赤字をさらに膨張させることになります。

信用取引できる環境ではない:

2週間ほど前ナズダックが4200を越えた頃、市場は健全性を取り戻したと判断しました。愛読しているIBD 紙も、「ブル市場」の再現を示唆しており、このまま秋に向けて上昇気流に乗れるのではと、中期的には前向きの判断を下しました。そこで、アグレッシブにマージンを利用、信用取引で利益倍増を狙ったのでした。そのどん欲さが裏目に出て、今回のような大失敗となりました。結局、まだまだ借金してまで投資するだけの健全さは回復できていないことが明らかになりました。

以上が、筆者の成績の悪さを裏付ける理由です。反省しています。人様のお金を預かっていなくて良かった、良かった。投資とは「如何に難しいもの」か、改めて感心しています。

さて、これからどうする:

我々の関心が高いテクノロジー株の中期、長期の将来性は相変わらず健全だと思います。が、短期的にはまだまだエバリュエーション問題、つまり株価が過大評価されている可能性があります。ダウ工業平均値だとかS&P 500の平均値に比べて、ナズダックはまだ十分落ち切っていない、という読み方が存在します。つまり、もう一度今年の4月~5月のボトムを試すかもしれない、という恐ろしい予測です。8月の末に予定されている連銀の委員会、そして10月の大統領選挙と、財政面、政治の世界で大きな変動が予測され、今年の冬までは、良くても横ばいか、ジリ下がり状態が続き、大きく上昇することはないのではないでしょうか。そんな所が、小生の現状分析です。

とすれば、以下の方針が正しいでしょう。

1)信用取引はリスクが高すぎるから、控える。

2)購入してから1〜2週間で幸運にも20%、25%も値上がりするものがあったら、利益確 保の戦略に出て、売り払う。うろうろしているうちに含み利  益ゼロになりかねない、変動 の激しい市場にある。

3)損失はミニマムに抑える。購入してから下がり始めるものは、それが大きな損失にならない内に、潔く売り払う。

要するに身軽に利益を出したら売り、また損失を出しそうなら売る。出入りの激しい戦略より他に、推薦できる手法は見つかりません。唯一あるとすれば、すべて現金化しておいて、冬の到来と供に期待されるブル市場を待つ、ことでしょう。

注目されるノーテル・ネットワーク社(NT):

銘柄選択も買い時もなかなか難しい市場ではあるが、そんな時こそ長期的に是非保持して おきたい企業を厳選して、その特徴を理解しておくことも大切だ。そんな視点から、筆者が眼をつけているノーテル・ネットワーク社を紹介しよう。光ファイバー・データ通信機器のメーカーで、カナダに本社を置く。インターネットの利用者が急増、さらに高速データ通信の需要は高まる一方だ。去 年310億ドルの売上を記録したこの市場は、3年後には、約3倍の900億ドルに膨張すると言わ れている。ルーセント、アルカテル、テルラブ、シエナ、シスコ社など強豪・競合会社を抑えて、ノーテル社は今最高の市場シェアを誇っている。

また技術力も究めて優れており、現在10ギガバイトの容量を 持つ市場でその90%のシェアを保持しているだけでなく、来年は何と80ギガの容量を持つ高速 機器を発表すると予測されている。市場シェアもナンバー・ワン、技術力もナンバー・ワン。そして、市場の成長率も加速することが予測される、優秀市場で活躍する優秀企業がここにある。本四半期の利益は前年比で56%上昇、売上高も48%増加した。過去4・四半期間一貫して40~60%という成長率を維持している。今週末には、アル テオン・ウェッブ・システムズ社(Alteon WebSystems Inc. )を買収すると発表。後者は、 インターネット用のサーバーの効率を高める機器のメーカーで、ノーテル社のインターネット 能力をさらに強化することになる。その前には、光ファイバーそのもののメーカーであるコーニング社との売買取引も噂に上った、注目企業。(コーニングとの取引は結局折り合い付かず破棄された)。

                          こうしたファンダメンタルズを羅列すると、かなり将来性を楽観視できる銘柄だと 思う。チャート曲線を見ながら、買い時を探ってみてください。筆者は、銘柄数を減らす一方、特に強いと判断できる数銘柄に集中して、投資を続けるつもりです。読者の皆様も頭をクールに維持して、また小生のような衝動的な売買は避て、じっくりと資産造りに専念してください。

我がメイルのアドレスは、akira@odani.com です。ご質問、ご感想、アドバイスなどお 寄せください。できるだけ即座に回答を試みます。本文筆者の昨年度(12月末)の投資業績は、282 %でした。2000年1月1日から今日(7月31日終値)までの成績は -41.4% です。(自己資本金額を基準にした比率です)(来年度の所得税の推定額も四半期ごとに差し引いています。一度にキャピタル・ゲインを払うのはしんどいので)。本無料メールマガジンの現在の購読者数は、1,611人です。(前回比、7人減少)


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