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32.  マージン取引はまだ危険

過ぎた1週間の市場の値動きを振り返ってみよう。月、火、水と3日間 は、ナズダック市場は好調に前進、水曜日には4064ポイントに到達、ほぼ年 始のレベルにまで回復した。それまで2週間も続いた天井(3900ポイント台)をクリアして一安心と思いきや、木曜日、金曜日と2日連続で没落、結局3845へと後戻りした。

如何に危険な市場が続いているかをもう一度、確認させてくれた1週間だった。安心は禁物だ。何時、もとのベア・マーケットに墜落するかもしれない、という危機感はまだ捨てられない。現在読み取れる不安定要因を以下にまとめてみよう。投資家がまごついているのも理解できる。

市場のネガティブな要因:

1.連邦準備銀行の金利引き締め政策が、まだ終止符を打っていない。今 週の火、水と会合があり、大方の見通しは「引き上げナシ」だが、その後の方針を連銀がどう発表するかに注意が集中している。過去1年間の引き締め体制は終わりになるのか、まだ続くのかだ。ソフト・ランディングできるのか。もしかするとこれまでの6回の金利引き締めが行き過ぎて、景気がリセッションに陥るかもしれないという心配も残っている。

2.4月〜5月とハイテック株が厳しく値下がりを経験したものの、P/E 比 率(P/E Ratio)を基準に歴史的に比較すると、まだまだ株価は「高すぎる」という評価が成り立つ。つまりバリュエーションに問題があるとする見解だ。これはあくまでも感覚的な評価基準であり、投資家の大多数が株価をどう判断するかによって、次の暴落もありうることになる。

3.金曜日には有名なアナリストが二人、アマゾン株の先行き不安を表明 して、インターネット関連の株価が暴落した。同様にバイオテクノロジー株 も、春期のような高騰を見せており、これが何時また暴落するか。人気のあるセクターが大きく落ち込むと、それに便乗して関係のない他のテクノロジ ー株にも値下げの圧力がかかる。

4.ナズダック市場だけでなく、オールド・エコノミー株が多いダウ工業 平均値指標と全体市場を代表するとされるスタンダード・アンド・プーアズ の指標も、最近ディストリビューション、つまり大手機関投資家の「大量売り」を何回か経験している。大手投資家の売買トレンドに逆行すると、損す るばかりだ。

来る週に備えて:

明朝、月曜日のオープンがどうなるか。横ばいか、下落が本格化したら、 自己資本の保護に回り「売り」に徹することを進言する。少なくとも筆者の 態度は、「逃げ腰の売り」の準備だ。過去2,3週間の間にラリーが続き、 かなり楽観的に借金をしながらのマージン買いもしてきたので、リスクが急 騰した。ここでまた重大な下落を見ると、せっかく丹念に積み上げてきた自 己資本を切り取られるからだ。

ナズダック市場が3月10日にピークに達した直後、続けてディストリビュ ーションの日が何回かあったことを記憶しておこう。あの時期と同じような下降値動きが起こる可能性もある。値下がり市場からは、敏感にかつ迅速に手を引こう。

一方、5月24日のナズダックの底以来、株価は総じて順調な回復を示して きた。先週の下落は、短いコンソリデーションと称する「地固め」だったと見ることもできる。であるなら、来る週にはかなり意義ある回復があってよ い。1日か2日は100ポイントを越える上昇が期待される。その時は、「逃げ 腰」から臨機応変に「積極的な買い」に回っても良い。金曜日の終わり値程度の低さで買えればの話だが。

といった具合に、方向が定まらない週になりそうだ。どちらに転んでも損をしないよう、身軽な動きが望まれる。

注目される最強銘柄:

6月に入ってからの最強銘柄というと、バイオテクノロジー株に加えて光 通信関連のインターネットのインフラ銘柄だ。SDLI、JDSUがその代表株だろう。また、インターネットをソフトウェア面で援助するVRTS、ITWO、SEBL、 CHKP なども注目される。さらに膨大なデータの保管や処理を可能にする NTAP、AMCC 、そしてこうした通信機器類の心臓部をなす半導体製品の開発会社、TQNT、MERQ、TLCM、PMCSなどが、その需要の健全さを披歴した。筆者 は、これらの銘柄を過去2,3週間に買い足して来た。なかには、底値からの回復が急速過ぎて追いつけず、購入することができなかったものもある。SEBL、PMCS がその良い事例だ。今回の下落が買い時なのか、逆に素人を襲うベアトラップなのか、全体市場の値動きを睨みながら判断して見たい。

自己資本保守のための保険:

インベスターズ・ビジネス・デイリー紙(IBD)が繰り返し教えてくれて いる、「大赤字を防ぐ保険」対策をここで確認しよう。優秀な銘柄に限って、我々は投資する。それは当然のことなのだが、どんなに優秀な会社でも、株価は下がることがある。市場の雰囲気だとかアナリストの発言など、 我々個人投資家がコントロールできない要因のために、購入した価格を下回 ることがある。その時は、できるだけ早く売り飛ばすことだ。IBD 紙は、買い値から7~8%下落したなら、買い時を間違えたことを認めて、「売りに出なさい」と言う。これは簡単なようでなかなか実行が難しい。ついプライドだとかエゴが働いて、「損は一時的なもので、いずれ回復するだろう」などと自分の買い物を正当化する。そうしているうちに、下落が続き、15%、 25%、50%と落ち込んでしまう。大失敗、大赤字、誰でもこれを経験したことがおありだろう。筆者も何回もこのような苦い薬を飲まされてきた。

最近では、買い値から5%位下がってしまったので、即売却したものがある。が、その翌日15%上昇した等という、人を馬鹿にしたような値動きをするものもあった。株式市場では、個人的なプライドだとかエゴはまったく 役立たない。売買のタイミングを間違えることを100%避けることはできな い。不可能なのだ。だから、損をしたならそれを最低限に抑える。多くても7~8%に、できれば5%位に限定しておくことだ。これが、大赤字を出さない保険(インシュアランス)なのである。読者の方々への忠言でもあり、自分への戒めでもあります。

なかなか難しい市場が続いていますが、こういう時期こそが投資家として 腕を磨くチャンスでもあります。研究を続け、自分の心理状態も健全に保ち ながら、楽しい投資活動をお続けください。

我がメイルのアドレスは、akira@odani.com です。ご質問、ご感想、アドバイスなどお寄せください。できるだけ即座に回答を試みます。

本文筆者の昨年度(12月末)の投資業績は、282 %でした。2000年1月1日 から今日(6月25日終値現在)までの成績は -20.39 % です。(自己資本 金額を基準にした比率です)(来年度の所得税の推定額も四半期ごとに差し 引いています。一度にキャピタル・ゲインを払うのはしんどいので)本無料メールマガジンの現在の購読者数は、1,615人です。


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